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待ってられない未来がある! 細田守監督のアニメ『時をかける少女』は、切なさと共に心に爽やかな風が吹き抜けるような名作だ。そんな本作には実はジブリ作品にも負けないほどの謎がある。それは、物語の中心となる絵「白梅ニ椿菊図」について。
意味深な割に作中で詳細がほぼ語られないこの絵。誰が描いたのか? 描かれているものは何なのか? プロレスマニアに聞いてみたところ、様々な謎が明らかになったためお伝えしたい! 「未来で待ってる」の後ってそんなことになってたのか!!
・唯一の手がかり
その正体不明さから、ネットで様々な考察を呼んでいる「白梅ニ椿菊図」。作中で絵の正体について言及されるのは、修復を行った魔女おばさんの以下のセリフのみとなっている。
「作者もわからない。美術的価値があるかどうかも今のところわからない。ただ、修復の過程でわかったことが1つ。この絵が描かれたのは何百年も前の歴史的な大戦争と飢饉の時代。世界が終わろうとしてた時、どうしてこんな絵が描けたのかしらね」
──ご覧の通り、一切が謎。だがしかし、「歴史的な大戦争」「世界が終わろうとしてた時」などは、何度もあるような出来事ではないのも確かだ。ひょっとしたら、そこから絵の正体の糸口がつかめるかもしれない。
そう思った私(中澤)は、編集長のGO羽鳥(プロレスマニア)と先輩記者のP.K.サンジュン(プロレスマニア)に聞いてみることにした。「歴史的な大戦争」と「世界が終わろうとしてた時」っていつの話なんですかね?
GO羽鳥「歴史的な大戦争と言えば、新日とUWFの抗争だろうな」
──何ですかそれ?
P.K.サンジュン「1996年に新日本プロレスとUWFインターナショナルがぶつかった異例の団体戦です。当時プロレス界の雄で “キング・オブ・スポーツ” を掲げていた新日本プロレスに、“最強” を掲げていたUインターが挑んだ『10.9(ジュッテンキュウ)』は伝説ですね。
当時の東京ドーム動員記録(6万7000人)を塗り替えた、まさに『世紀の一戦』だったと言えるでしょう」
──そんな最近の話だったとは。でも、「何百年も前」って言ってますが?
GO羽鳥「おそらく、それは魔女おばさんのうっかりリサーチミスだ。1996年と言えばノストラダムスの大予言が盛り上がっていた時期。さらには、1995年には地下鉄サリン事件が起こっており、まさに世紀末に向かう雰囲気が蔓延していたから、『世界が終わろうとしてた時』という言葉とも合致する」
──なるほどなるほど。そんな気がしてきました。じゃあ何百年も前という言葉はスルーしましょう。しかし、誰が描いたんでしょうね?
GO羽鳥「ジャイアント馬場さんかな」
──え、なんで?
GO羽鳥「その時代で絵が描けるプロレスラーと言えば馬場さんだからだ。当時、馬場さんが、抗争を静観していたのは、色々言われているけど、この絵を描いていたからだと思う」
P.K.サンジュン「馬場さんは、実は絵描き志望だったとも言われているので、抗争にインスピレーションを受けて『白梅ニ椿菊図』を描いたのかもしれません」
──へ~! 馬場さんにそんな側面があったなんて知りませんでした。
GO羽鳥「そして、注目したいのは『白梅ニ椿菊図』に描かれているものだ」
──マリア様みたいな女性にぼんやり青い色が入ってますね。
GO羽鳥「そう! 『抗争』にインスピレーションを受けた絵が、『女性』で『青』なんだ!!」
──なんでテンション上がってんの?
P.K.サンジュン「なるほど。ブル中野ですね」
──置きざりにしないで。
GO羽鳥「『女性』で『抗争』と言えば全女! さらに『青』とくればこれはもうブル様を描いた絵に違いないんだ!」
P.K.サンジュン「抗争の火ぶたを切って落としたFMW3周年記念興行「邪道」での『ブル&北斗組 vs くどめ&コンバット豊田』の試合は忘れられませんね。ちなみに、ブル様の髪は青でした」
GO羽鳥「そう考えると、映画のクライマックスで千昭は『未来で待ってる』と言うが、実は未来になんて戻っていないことが分かるはず」
P.K.サンジュン「アニメ『時をかける少女』が公開されたのは2006年。当時、ブル様はプロゴルファーを目指して渡米中です。つまりブル様に会いに来た千昭が向かったのは未来ではなく……」
GO羽鳥「アメリカだ」
──マジっすか!? では、真琴が走っていくことになるのも……
GO羽鳥・P.K.サンジュン「アメリカDA」
──マジかよォォォオオオ! ジャイアント馬場さんが描いたものというだけでも衝撃なのに、さらに絵のモデルがブル中野さんで、千昭があの後アメリカに行っていたなんて。「留学」ってあながち嘘じゃなかったのか……衝撃である。
後半ほとんど何言ってるか分からなかったが、ブル様が凄いことだけはビンビンに伝わってきた。今後もロケットニュース24編集部では、有名作品に隠された謎を追い続けていきたい。
執筆・イラスト:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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Source: ロケットニュース24
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