※本サイトのコンテンツには、商品プロモーションが含まれている場合があります。
No.1にならなくてもいい、もともと特別なOnly one。人が生まれつき持っているという個性。だが、個人的には努力して個性を獲得することの方が多いんじゃないかなあ……と思う。
立ち食いそば屋とギタリストは、そんな個性の宝庫という面で共通している。というわけで、立ち食いそば屋の名店をギタリストに例えて紹介してみたい。
・虎ノ門『峠そば』→ 今剛
以前の記事でも触れたが、『峠そば』はギタリストに例えると今剛(こんつよし)さんだと思う。圧倒的なバランス感覚から来る上品さは、玄人がニヤリとする味。プレイヤーが憧れるプロ中のプロ・今さんのプレイに通じる。
・北海道音威子府『常盤軒』→ 西野やすし
「日本一ウマイ駅そば」と言われている北海道音威子府(おといねっぷ)の『常盤軒』は、まるで西野やすしさん。濃厚なそばの味は、確かに日本一ウマイ……というか、唯一無二。その強烈な癖は、西野さんのバチバチしたピッキングを彷彿とさせる。
・四ツ谷『四谷 政吉』→ 佐橋佳幸
上質な麺に現代的なつけつゆがベストマッチする『四谷 政吉』は、ギタリストで言うと佐橋佳幸さんのようだ。都会的なバランス感覚は、生まれも育ちも東京ならではの洗練がある。
・牛込柳町『白河そば』→ 窪田晴男
『白河そば』の美しく透き通るつゆは、窪田晴男さんのクリスタルのようなギタートーンを彷彿とさせる。伝統を感じさせる外観でありながら、アバンギャルドなセンスが光る感覚派。
・虎ノ門『大吉田』→ 今堀恒雄
かき揚げのパンチ力のみを磨き上げたような一点突破型・虎ノ門『大吉田』。そのアンバランスな良さは、超絶テクニカルだがどこか不器用さの漂う今堀恒雄さんっぽい。
・三田『a la 麓屋』→ 西川進
そばのイメージに縛られない自由な発想から「新感覚のそば」を打ち出している『a la 麓屋』。まるで、ギターとは思えない音をポップに操る西川進さんのプレイのようだ。可能性を味わいたい人はぜひ。
・旗の台『だし家』→ 松原正樹
出汁が濃厚な透き通るつゆが最高にウマかった『だし家』は、的確かつ情感あふれる松原正樹さんのプレイのようだった。2017年7月に惜しまれつつ閉店。「また行きたい」と思っていただけに、残念なことこの上ない。
──以上である。それぞれに共通の特徴を持つ名店と日本人ギタリストたち。若干チョイスが渋いのは、「立ち食いそば屋だから」とご理解いただければ幸いだ。こうして見ると、立ち食いそばと日本人ギタリストって似てる気がしないだろうか。もし、気になった店があったらぜひ行ってみてくれ。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
こちらもどうぞ → シリーズ「立ちそば放浪記」
Source: ロケットニュース24
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。