国歌を流すことを要求された英BBC / セックス・ピストルズ『God Save the Queen』を流して応える



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『モンティ・パイソン』など英国人のブラックユーモアのセンスは、世界的に有名だ。今回も英国放送協会 BBC がその腕前を見せつけて話題を集めた。

それはある国会議員による、「BBC は番組終了時に英国国歌『ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン(女王陛下万歳)』を流すべきだ」との要求から始まる。きっと BBCスタッフは、これを聞いて身の内に流れるブラックユーモアの血が騒いだに違いない。傑作な方法をとって、それに応えたのだ……。

・EU離脱を記念して、英国国歌を流すべき?

海外メディア『Metro』によると、1997年まで BBC は日々の番組終了時に英国国歌を流していたそうだ。これを復活させるべきだと主張したのが保守党員アンドリュー・ロージンデル氏。

EU離脱と女王の90歳の誕生日を記念して、放送終了後の『BBC News 24』に切り替わるタイミングで「BBC One」は国歌を流すべきだ、というのである。ちなみに「BBC One」とは、NHKでいえば「総合テレビ」にあたる BBC内の主要チャンネルだ。

・BBCは「すでに適切なときに国歌を流している」と要求を却下

対する BBC は「女王のクリスマススピーチの放送時などに国歌を流している」として、ロージンデル氏の要求を却下したと『JOE.IE』は伝えている。

・お望み通り『ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン』を流した番組が登場!?

しかしロージンデル氏の要求に応えたのが、「BBC Two」の番組『BBC Newsnight』。番組終了時に『BBC Newsnight』は、次の通りロージンデル氏の要求に言及した。

「私たちは BBC One ではありませんし、放送終了前でもありませんが、喜んで彼の要求に応えましょう。おやすみなさい」

とその直後に流れ始めたのが……英パンク・ロック・バンドのセックス・ピストルズによる『ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン』! そう、番組は国歌と同名、でも内容は全然違うこの曲を再生したのである!! 世界よ、これが英国のユーモアセンスだ。

・ロージンデン氏「国歌を流すのは難しくないはず」

この BBC の対応についてロージンデン氏は 、「驚いてはいないが、いかに多くの “EU残留派&文句ばかりを言う人々” が国歌をバカにしているかに落胆した」とツイートしている。




また『Telegraph』のインタビューに対して同氏は、「BBC は、英国の一員であることを恥じるべきではないし、BBC One が 1日に1度国歌を流すことは難しくないはずだ」「かつてはそうして国歌が流れていたのだし、今こそEU離脱と女王の90歳を祝うために復活させるべきだ」とも話している。

今回セックス・ピストルズの『ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン』が流れたことは、海外メディアでも広く報じられて話題に。ネット上の反応を見ると、「よくやった BBC」など『BBC Newsnight』を讃える声が多く見られているのだった。

参照元:MetroJOE.IEThe ScotsmanTelegraph(英語)、YouTube、Twitter @AndrewRosindell
執筆:小千谷サチ


Source: ロケットニュース24






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