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早いもので2018年も半分を折り返した。同時にスペースワールド(福岡県北九州市)が昨年末で27年の歴史に終止符を打ってから半年の月日が流れたことになる。跡地には2021年に大型複合施設ができる予定で、今は遊具の撤去作業が進められている真っ最中だ。
なんでも「更地」での引き渡しが条件らしく、先日訪れた時はシンボルのスペースシャトルくらい高い数台のクレーン車が解体作業をしていた。その光景を見て本当に閉園したこと、本当に壊されてしまうことに寂しさを覚えたのだが、誰もいないスペースワールド前で泣けるメッセージを見つけた──。
・無人の正面ゲート
やってきたのは正面ゲート前。もちろん、営業していなければ誰もいない。「無人」という言葉がピッタリで、園内を覗いても人っ子ひとりおらず。閉園からスペースワールドの時は止まったままだった。
不器用で、ちっぽけで、でも一生懸命がんばった遊園地。個人的にも人生初のジェットコースターに乗った場所だけに、昔を思い出して悲しい気持ちになっていた。あぁ、本当になくなるんだなぁ……そう思いながら歩みを進めると思わぬ光景を目の当たりにして立ち尽くした。
・跡地に書き込まれたメッセージ
というのも、そこらじゅうにマジックでメッセージが書いてある。スペースワールドとの思い出を忘れられない人たちが、閉園後も跡地に来てそれぞれの思いを書き込んでいたのだ。
「ありがとう」「壊さないで」──。幼い子どもから大人の筆跡まであるあたり、27年という長い歳月は大切な時間を提供していたことがよく分かる。ここに原文のままメッセージを書き記そう。
「3/4観らん車(スペースアイ)は止まったまま……ザターンとうとうすべてなくなっちまった。もうスペワのゲートは二度と開かないのか……悲しい。せめてなんか一つのこしてほしい(スペースシャトルとか)タイタンもヴィーナスも動いてないな、動いてよ。27年間ありがとう」
「2018.1月1日2日3日4日と正面ゲートにきました。スペースワールドやめないでください。あしたから仕事などでこれんけど休みの日は又くるけ」
「3/25雲一つない青空なのに遊具が動いていなくてさみしすぎ。去年までは毎日にぎわっていたので写真を見て過ぎし有りき日のスペワを思い出すだけで毎日泣きそうです」
「2018.4.22 SPACE WORLD 28周年のお誕生日おめでとうございますっ!!」
「2/21いまだに閉園が信じれなくて来てしまいました。皆に会いたい……」
胸が締めつけられるような言葉の数々……。そして中には元クルーからのメッセージもあった。
「2018.4.12 皆さん、地球でのスペースワールドを27年間愛して頂きありがとうございました。次はスペースワールド星での営業となります。営業再開が出き次第、皆様の夜空でのご来園を(再会を)心よりお待ちしております」
・愛されていたスペワ
これらはほんの一部。改めてスペースワールドが愛されていたのだと実感せずにはいられなかった。また、外周を見て回っていたら、わずかな隙間から名残惜しそうに園内を見つめる年配男性がいた。その右手にはカメラ。彼もまた、スペースワールドとの思い出を噛み締めに来たのだろう。
これから時間が巻き戻らない限り、遊具はひとつまたひとつと姿を消していく。たとえ大型複合施設に姿を変えたとしても、跡地はスペースワールドのように人々を笑顔にさせる場所であって欲しいものだ。
Report:原田たかし
Photo:RocketNews24.
Source: ロケットニュース24
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