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2011年に打ち上げられた中国の宇宙ステーション『天宮1号』。厳密には実験機であるが、2020年に国際宇宙ステーションがその使命を終えることもあり、宇宙産業の勢力図が変わると注目されたものだ。
その『天宮1号』が、2018年4月2日中に地球に落下すると予想されている。これまでに使命を終えた人工衛星が砂漠等に “帰還” することはあったが、天宮1号は「制御不能状態」での落下だという。人の生活圏に「ドカン」なんてことは、ありうるのだろうか?
・落下場所は? 日本のほとんどが落下予想内
『天宮1号』は、当初、4月1日に落下する可能性が高いと言われていたが、その後の予測で4月2日の24時間以内に落下と報じられている。午後2時頃までに落下と予測する国もあり、その落下予測範囲は北緯43度~南緯43度だという。
北緯43度と言えば、日本でいうと札幌あたり。南緯43度は、ご近所で言うならオーストラリアのタスマニア州。オーストラリア本土の南に位置する島である。つまり、日本はもちろんのこと、地球上のほとんどのエリアが含まれているということだ。
・人にぶつかる可能性は?
一般的に人工衛星の “帰還” は、砂漠などの非生活圏に落ちるようにコントロールされている。天宮1号も当初、地球からのコントロールのもと “帰還” する予定だった。しかし、2016年に制御不能となり、ついに落下。さらに今回は不確定要素が多く、具体的な落下時刻、落下地点の予測をすることは難しいそうだ。
……何それ怖い! 生活圏に落ちて来たり、何なら人にぶつかったりする可能性もあるってこと!?
・心配はないというのがおおよその見方
米国や台湾メディアによると欧州宇宙機関の研究者Tim Flohrer氏は、人の上に落下する可能性は1.2兆分の1と話しているという。大きすぎる数字にピンと来ないが、カミナリに打たれる可能性の1000分の1、宝くじに当選する何百万倍もの確率とも。要するに「限りなくゼロ」「心配はほとんどない」とのこと。
天宮1号は、おおよそが大気圏内で燃え尽きると見られているそうだ。地域によっては、その様子が流星群のように見えるかもしれないという話も出ている。それはいいとして……なんとも人騒がせな話な気がするのは気のせいだろうか。
ちなみに『天宮1号』の英語名は『Heavenly Palace 1(ヘブンリーパレス-ワン)』。中国の期待を背負った実験機はあまりヘブンリーでない最期となってしまったが……被害が出ないことを祈るばかりである。
参照元:YouTube、華視新聞網、8新聞(中国語)、Space.com、NY Times(英語)
執筆:沢井メグ
Source: ロケットニュース24
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