「日本一のカツ丼」があると言われて行ってみたらなぜか中華料理屋だったでござる / 東京・西荻窪『坂本屋』



※本サイトのコンテンツには、商品プロモーションが含まれている場合があります。



ご飯の上にとんかつを乗せただけで、なぜあんなにもウマくなってしまうのか。たしかに卵が一枚噛んではいるものの、あのウマさは犯罪的だ。取り調べで出されようものなら、そりゃあ自白だってしたくもなるわ。カツ丼、実に罪な食べ物である。

だからこそ、「日本一のカツ丼」なるものの存在を聞きつけた私(あひるねこ)が、マッハで現場に急行したのは自然な行為であったと言えよう。しかも、カツ丼好きの中ではかなりの有名店らしい。マジか、全然知らなかったぜ! しかし、急いで駆けつけた私が見たものは、なぜか中華料理屋だったのである。

・日本一のカツ丼

日本一のカツ丼がある。私はその話を、バーで隣に座ったオッサンから聞いた。どんな流れだったかは忘れたが、オススメの店としてオッサンが挙げたのが、東京・西荻窪にあるという「坂本屋」のカツ丼だったのである。妙にそのカツ丼が気になった私は、試しに翌日行ってみることに。

・常に行列

JR西荻窪駅に着いたのは、11時を10分ばかり過ぎた頃だった。11時半の開店まで、まだ少々時間がある。仕方がない、店の前で待つとしよう。駅から少し歩くと、それらしき店を発見! したのだが、なんとすでに6名ほどが並んでいるぞ。まさかの先客だ。

というか、あれ? ここ、もしかして中華料理屋じゃないの? 店の外にはサンプルが並ぶショーケース。何ともノスタルジックな、昔ながらの町中華という風情だ。こんな所に行列が、しかも「日本一のカツ丼」があるって、一体全体どういうこっちゃ。まあ、とりあえず並んでみるか。

・多くの客がカツ丼を注文

11時半ジャスト。中に案内されると同時にメニューを手に取った。ラーメン、チャーハン、餃子。天津丼、中華丼……そして、たしかにあったぞ「カツ丼(税込800円)」の文字。見ていると、周りのカツ丼の注文率がやたら高い。どうやら本当にカツ丼が有名なお店のようだ。

・シンプルな美しさ

そして、いよいよ出てきたカツ丼は、まさにカツ丼なカツ丼だった。ご飯に乗った大きめのとんかつ、玉ねぎ、その上からかなりトロトロな卵がかけられている。美しい。ここまでトロトロなのは、なかなか珍しいかもしれない。仕上げに添えられたグリーンピースからは、何とも言えない素朴さが漂う。




結論から言おう。このカツ丼はウマい。だが、日本一なのかどうかは、よく分からなかった。いや、そういう類のものではないと書くのが正しい気がする。順を追って話そう。このカツ丼の魅力は、まず何と言ってもそのサクサク感である。

・トロトロなのにサクサク

普通、卵でとじたカツ丼は衣がしんなりしているものだ。しかし、このカツ丼は揚げたてのサクサクとした衣がちゃんと生きている。そして、見事なまでに半熟となった卵は、もはや “4分の1熟” とでも書きたくなるくらいのトロトロっぷりだ。こんな卵で覆われているにもかかわらず、サクッと食べられるのは驚きである。

・豚肉が濃い

とんかつ自体も厚くて食べごたえがあり、何より豚肉の味がとても強い。チェーン店のそば屋で食べるようなペラペラの肉を使ったカツ丼も、あれはあれで趣があっていいものだが、「坂本屋」のとんかつは、豚肉がカツに負けていないのだ。その満足度は高い。

・じんわりウマいカツ丼

そう、このカツ丼は非常にウマい。だが、「日本一のカツ丼」ともてはやされ、遠方から人が訪れ、行列ができる。そういうのとは、ちょっと違うと思うんだよなぁ。

近所にあると嬉しくて年中通い、たまに来た友人を連れて行きたくなるような、そのくらいの温度というか。絶対行くべき! というよりは、近くに寄った時のために覚えておくといい、くらいの感覚がちょうどいいだろう。そんなお店だった。西荻窪に行く用事があったら、ぜひ立ち寄ってみて欲しい。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 坂本屋
住所 東京都杉並区西荻北3-31-16
時間 11:30~15:00(土曜のみ17:00~20:30も営業)
休日 日・月

Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.


Source: ロケットニュース24






コメントを残す