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私(菊タロー)はゲームが好きである。最新ゲームはもちろん、レトロゲームも大好きだ。物心ついた頃にはゲームウォッチに触れ、小学1年生の時にファミコンが発売されてからは、ずっとゲームの歴史と共に歩んで来たと言っても過言ではない。
そんな私が先月、米シカゴの友人レスラー宅に滞在した時、夜も10時を回ったころである。彼は突然「ヘイ、キク! 飲みに行くぞ!!」と誘ってきた。行き先は不明。
ほとんど酒も飲まない私だが、海外まで来て部屋でゴロゴロしてるのもつまらない。それを見越して友人も誘ってくれたのだろう。コーラでも飲むか……と連れて行ってもらったのだが、結果的に大正解! その店は日本には存在しないパラダイスだったのだ。
・そこはレトロゲームマニアの桃源郷だった!
マイナス15度の中、到着したのは『ローガンアーケード』という名のバーである。アーケード? まさかね……。バーなので入り口で身分証を見せ入店。ああ、暖かい。なんて思う隙も見せず視界に飛び込んできたのは、とんでもない光景だった!
「ヒエエエエ! ポ、ポンやないか!!」
ポン(PONG)とは、1972年にアタリが生んだ、世界で初めてヒットしたアーケードゲーム。そう、このお店はゲーセンとバーが合体した、通称『バーケード』だったのだっ! 一杯飲みながらレトロゲーから最新ゲームまで、さらにはピンボールまで楽しめる。しかもレトロゲーは、大体1プレイ25セントでプレイ出来るというパラダイス!!
「まあ、他にどんなもんがあるか見て……ギャアアアア! マーブルマッドネス!!」
これも1984年のアタリ製。トラックボールに手を挟むと痛いヤツ! 素晴らしい……素晴らしすぎる!! こんなお宝が25セントでプレイ可能だなんてアメリカバンザイ! こんな店があったなんて……!! しかし衝撃はまだまだ続く。私はその後も──
「ウワァ〜! Qバート!! ゴットリーブ製1982年! 日本ではコナミが1983年に出してたね! 映画シュガーラッシュに出てたヤツ! いやいや、お宝だらけやでハァハァハァハァ……」と、興奮しながら早口で独り言をつぶやきまくっていた。
・見慣れぬレトロゲー?はとんでもないレア物だった!
他にも『タッパー』や『トロン』、『ニンジャタートルズ』に『ギャラガ88』など数々のレトロゲーを発見し大興奮でプレイしたのだが、それらを全部紹介していたら「長すぎるぞ!」と怒られるのでこのくらいにしておこうかな……と思った次の瞬間!!
『Vec9』? こんなレトロゲーあったっけ? ベクターグラフィックスのゲームなんだけど、筐体がミョーに新しいぞ……? 気になった私は速攻でググった。すると……な、なんだってえええ!? そこには、衝撃の事実が書いてあった。
実はこの『Vec9』、3人のアマチュアゲーマーが作成した、お手製アーケードゲームなんだとか! なんというレアさ!! ベクターグラフィックスを使用したアーケードゲームって、約30年ぶりらしい。
ちなみに、どんなゲームなのかというと、テーマは「冷戦」で、「眠りから覚めたソ連の兵士がアメリカに核攻撃を行う」なるストーリーの宇宙船操縦ゲームである。操縦桿は実際に戦車で使われてたモノなんだってさ。
・今、ローガンアーケードで一番アツイゲームは『キラークイーン』
そんな私の静かな興奮とは逆に、お店の奥で大騒ぎをしている集団がいる。日本だったら追い出されてるレベルで「イエエエエエエエ!」などと叫んでいるが、アメリカ人はおかまいなし。いいじゃないか楽しそうで。それにしても、何で遊んでいるんだろう?
一心不乱に画面に向かうアメリカの若者達。筐体を見ると「Killer Queen」と書いてある。表と裏に同じ形の筐体が置いてあり、片方に5人ずつ肩を寄せ合いプレイしている。そう、騒ぎの中心は、この10人対戦ゲーム『キラークイーン』だ。
さっそくググって調べてみると、どうやらインディーズのアーケードゲームらしい。元々はフィールドゲームとして、外で遊ぶ為にデザインする所から始まったそうだ。
プレイヤーは1人が女王蜂、他の4人が働き蜂。働き蜂は桃を運んでパワーアップすると、剣を使えるようになる。勝利パターンは3通り。女王蜂を3回倒すか桃を12個巣に持ち帰る。または画面下にいるカタツムリに乗って画面端まで誘導し、捕まえるかだ。
シンプルながらチームの戦略が問われるゲームだった。アメリカでも22店舗でしかプレイ出来ない超絶レアゲーなので、アメリカへ旅行に行かれるなら、ぜひともその町に『キラークイーン』があるか事前に調べ、実際にプレイしてみて欲しい!
・バーケードは、大人ゲーマーのパラダイスだった!
飲んで騒いで、さらにはレトロゲーから最新インディーズゲームに加えて超レアゲーまで楽しめるバーケードは、大人ゲーマーにはたまらないパラダイスだった。ローガンアーケードにはマジシャンもいて、本格的な手品も見られたりしたよ!
残念なのは、コントロールレバーとボタンがヘコヘコな事が多いこと! なんならスイッチを持っていって「交換してあげたい!」ってレベルなのだ。こればっかりは日本の機器メーカーの偉大さを思い知り、日本は恵まれていると感じる。
・あくまでも酒場
ともあれ、こんな感じの「バーケード」が全米各地にあるらしいので、アメリカに遊びに行った際にはぜひとも行ってみて欲しい。ただし! ここはバー、あくまでも酒場なのだ。アメリカの法律では21歳以上でないと店に入れてもらえないから注意されたし。もちろん訪れる際はパスポートもお忘れなく!
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 ローガンアーケード(Logan Arcade)
住所 2410 W. Fullerton Ave. Chicago, IL 60647
時間 月〜金 15:00〜26:00、土 12:00〜27:00、日 12:00〜26:00
参考リンク:Vec9公式サイト、キラークイーン公式サイト(英語)
Report:菊タロー
Photo:RocketNews24.
Source: ロケットニュース24
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