※本サイトのコンテンツには、商品プロモーションが含まれている場合があります。
2017年9月1日、女子プロテニス選手であるセリーナ・ウィリアムズさんが女児を出産した。妊娠中に全豪オープンで優勝したことや、オリンピックにちなんで赤ちゃんに「アレクシス・オリンピア」と命名したことなど、彼女の妊娠・出産は世界中の注目を浴びてきた。
この度、そんなセリーナさんが自分の母親へ宛てた手紙をネット上で公開した。そこには、母への愛、選手としての苦しみなどが率直な言葉でつづられている。
・「お母さんへ」セリーナさんの手紙
9月20日、セリーナさんが公開した「母に宛てた手紙」。その全訳は次の通りだ。自らも母となったセリーナさんの母への愛、そして母として娘を大切に思う気持ちが痛いほど伝わってくる内容となっている。
「お母さんへ
お母さん、あなたはとても強い女性ですね。娘を見ていると(ああ、私に娘が出来たんだ!)、娘も私と同じ強い腕と脚を持っていることが分かる。私みたいに丈夫で、筋肉質で、力強くて、素晴らしい腕と体をね。でももし、私が15歳のときから今に至るまで受けてきた扱いを娘も受けることになったら、私はどうすればいいのだろう。
私は、この力強い体格から「まるで男だ」と言われてきた。ドーピングを疑われたこともある(誠実さが誇りである私が、そんなズルい方法に手を出すはずないのに)。他の女子プレイヤーよりも強そうな体つきをしていたからと、女子枠ではなく、男子枠で出場すべきだという意見すらあった(この体は私の努力の賜物で、生まれつきのもの。私が誇りにしているものだから、そんなのお断りだ)。
でもね、お母さん。お母さんは、どうやって世の中への怒りを抑えてきたの? レポーターやアナウンサー、黒人女性が持つ力をまるで分かっていない悪意の塊のような人々に対して、どうやって腹を立てないでいられたの?
私たちはそのような人々に、世の中には色々な女性がいる事実を見せつけることが出来た。そのことをとても嬉しく思う。誰だって見た目が違っていて当たり前。太っている人もいれば、ガッシリした人もいる。筋肉質な人、背の高い人、低い人、色々いる。でもみんな同じ。みんな女性で、誰だって自尊心を持っているの!
お母さんみたいな、粋な女性になりたいといつも思っている。頑張っているけれど、まだまだ先は長そう。
いつも私のお手本でいてくれてありがとう。お母さんがお手本でいてくれたからこそ、私は色々な苦難を乗り越えることが出来た。今では、そんな苦難も “挑戦” だと楽しんですらいる。私も、娘アレクシス・オリンピアに同じことを教えていきたい。お母さんの不屈の精神を教えていきたい。
ねえお母さん、これからも私の力になってね。私が、お母さんみたいに穏やかで優しく、強い女性になれるかはまだ分からない。でもいつかはお母さんみたいになりたいと願っている。心から愛しています。
あなたの5人の娘の末っ子より。
セリーナ」
・これまでにも「ありのままの自分を支えてあげて」などとも呼びかけ
この手紙が、彼女の夫アレクシス・オハニアンさんが創設した海外掲示板『Reddit』で公開されたところ、「読んでいて涙が出た」「娘さんもあなたと同じ強さを持つはず」などの反響が多く寄せられた。
2015年に米スポーツ・イラストレイテッド誌の「今年最も優れたスポーツ選手」に選ばれた際には、「自分が “自分のチアリーダー” になるべき。ありのままの自分を支えてあげて」と世に呼びかけたセリーナさん。
これまで「私はみんなと違った容姿、人よりも強そうな見た目をしているので、見下されたことがある」などと明かしているが、今回の手紙でも分かる通り彼女は前向きだ。
参照元:Reddit、Glamour(英語)、Instagram @serenawilliams 、Twitter @serenawilliams
執筆:小千谷サチ
Source: ロケットニュース24
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。