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眠らない街と言われる「新宿・歌舞伎町」は、日本でも有数の大都会。いや、アジアでも屈指のレベルかもしれない。昼夜を問わず、大勢の人が行き来し、華やかなネオンが街を彩っている。この街では、目立たなければ店は生き残れないはずだ……。
ところが! そのセオリーを無視するように、目立つとは程遠い場所で営業を続けている美容室がある。そのお店「サン美容室」はかなり意外な場所にある。おそらく新宿でもっとも発見しにくいお店だ。
・「カット900円」の看板発見!
つい最近、パンチパーマにストレートパーマを当てた私(佐藤)の頭は、微妙な状態にあった。まとまりが悪いというか、おさまりが悪いというか……。近々また髪を切りに行きたいと思っていたところ……。
カット900円! マジかよ、1000円カットは聞いたことあるけど、それを下回る値段じゃないか! 1000円カットといえば、あの髪を切って掃除機で吸うヤツだよな。洗髪もなくて、サッと切って終わりのはず。
しかも店が見えるところにない! 「この坂登る」ってどういうこと? この坂の先は……。
どう見ても駐車場でしょ! こんなところに美容室なんかあんのか!? とにかく行ってみるしかない。900円で髪を切ってもらうために、私は目の前の坂を上った。
・駐車場の奥に……
目に見える景色から、美容室を感じさせるものは1つもない。コンクリートむき出しの壁に天井を縫うように張り巡らされた配管。手前にはゴミ置き場がある。まさに雑居ビルの立体駐車場だ。坂を上り切って奥を見ると、店舗らしきものが見える。
あ! あれか。まさかこんなところに美容室があるとは。
「男女 カット・パーマ(アップ) サン美容室」と書いてある。光が漏れているところを見ると、営業中のようだ。
・スポーツ刈りにしてください
なかには女性スタッフがひとり。私が入ると、ちょっと驚いた様子だった。あとからわかったことだが、ここは常連の予約客がメインで、フラリと髪を切りに入ってくる人は、そう多くないそうだ。
「スポーツ刈りにしてください」、そうお願いすると、すぐにカット開始。表の看板には朝7時までと書かれていたが、その看板は古い案内なのだとか。現在は、予約客に合わせて営業を行っているとのこと。大久保の方に姉妹店があり、オーナーはそのお店とこちらを行き来しているそうだ。
・洗髪アリ、これで900円?
女性スタッフは大変気さくな方で、「歌舞伎町は昔と比べて変わった」ことや、「昔ほど景気は良くない」だとか、そのほかいろいろなお話を聞かせてくれた。
彼女はバリカンで私の頭の横や後ろを刈ると、上部をハサミでキレイにすき、眉毛まで整えてくれた。それで終わりかと思ったら、なんと洗髪までしてくれたのである。900円で洗髪まで? これはもしかして900円ではなく、別料金がかかるのでは? と思った。それでも不満はない。丁寧に仕事をしてくれているからだ。
・会計はなんと!!
洗髪が終わって、改めてカットをして全体を整えると、「(整髪料を)何かつけますか?」という。900円でそこまですることはないだろう。少なくとも3000円くらいはするのかな? そう思っていたら……。
「会計は927円です」
マジ! 思わず、「安くないですか?」と言ってしまった。本当に安い。何だか申し訳ない気持ちになるほど安い。ここは知られざる穴場と言っても良いだろう。カットして気持ちも心もサッパリとした。
また時間がある時に、伺いたいと思う。
・今回訪問した店舗の情報
店名 サン美容室
住所 東京都新宿区歌舞伎町2-23-1
営業時間 予約状況によって異なる
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
Source: ロケットニュース24
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