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2016年10月にPSVRが発売され、一気に市民権を得たのが「VR(仮想現実)」である。今では手持ちのスマホをセットするだけでVRを体感できるゴーグルなどが数千円で入手できるようになり、より身近になったのはご存知の通りだ。
しかし時代は日進月歩、すでに現在のVR技術を遥かに凌駕したシステムの開発が進んでいるようだ。なんと米国の大学が、視覚、聴覚、触覚などの感覚を利用せず、脳への刺激のみでゲームをプレイさせることに成功したという。マジかよ、それって映画『マトリックス』の世界じゃねえか……。
・「ワシントン大学」の研究チーム
脳への刺激のみでゲームをプレイする。そんなマトリックスのような実験を成功させ、「Frontiers in Robotics and AI 誌」で論文を発表したのは、米国の名門「ワシントン大学」の研究チームだ。
・ゲームは “迷路を移動する” という単純な内容
論文によると、ゲームは “迷路を移動する” という単純な内容で、プレイヤー(被験者)はゲーム画面を見ずに眼内に発生した光によって、壁などの障害物の有無を感知。「前進」と「降下」の2種類の動作を選択しながら先へ進むというもの。
・磁気コイルが脳の特定の箇所を刺激
光を発生させるその仕組みだが、プレイヤーの頭部付近に置いた磁気コイルが脳の特定の箇所を刺激。脳への磁気刺激によってプレイヤーの眼内に閃光が生成されるという。
5人のプレイヤーは、ゲームの中で脳へ刺激を受けている時間のうち92パーセントで正しい動きがみられたそうで、ゲームを続けるうちに反応が良くなるといった、感知精度の向上も確認できたとのことだ。
・まだまだ初歩的な段階
これらの実験はたいへん興味深いものではあるものの、現在のVRのように “ゲームの世界に入り込む” というより、ゲームと連動して “眼内に光を発生させることに成功した“ という程度のまだまだ初歩的な段階のようである。
マトリックスの様なリアルな体験が出来るまでには時間がかかりそうだが、今回のシステムをさらに発展させ、たくさんの情報を脳に送信出来るようになれば、いつかゴーグルのいらないVRが生まれるかもしれない。
参照元:YouTube、Frontiers in Robotics and AI、University of Washington、Futurism
執筆:K.ナガハシ
Source: ロケットニュース24
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