※本サイトのコンテンツには、商品プロモーションが含まれている場合があります。
年末の一大イベントといえば大掃除。住まい 用、窓用、床用、風呂用、カビ取り用など、さまざまな洗剤を大掃除用についつい買い込んでしまいがちですが、そうすると経費もかさむうえ、洗剤による身体や環境への負荷も気になるところです。そこで、環境にも配慮しつつ、家の汚れを上手に落とすコツを紹介します。ポイントは大きく分けて2つです。
洗剤よりも大切!?「汚れに行き届く道具」 |
掃除をするときは洗剤をどう利用するかという前に、「汚れに行き届く」道具をどう用意するかということから考えましょう。適材適所の道具があれば掃除の9割は達成される!といっても過言ではありません。「汚れに行き届 く」というのは、平面には平らな面を持つスポンジや雑巾など、へこんだところには、へこみをカバーできる形態のブラシ類や先端が細いものを、こびり付いてしまった汚れにはこそげ落とせる道具などを使用するということです。
例えば、発生初期のカビなどは洗剤を使わなくても歯ブラシなどでブラッシングして水で流せば落とせる場合もあります。汚れの種類にもよりますが、水とこれらの道具を選べば洗剤がなくても落ちる汚れはたくさんあるものです。
汚れの正体を知り 洗剤をシンプルに整理する |
汚れの正体はさまざまですが酸性やアルカリ性の成分を有する汚れには、これと反対の性質を持つ洗剤を使うと効果的です。化学反応などによって汚れを浮き上がらせ、最後に洗い流 し拭き取る。これが汚れの正体に迫った効果のある掃除方法です。
そこでお勧めしたいのが性質の異なる3つの環境に配慮した洗剤です。一つが酸性成分の汚れに対応する弱アルカリ性の「重曹」、もう一つがアルカリ性成分に対応する弱酸性の「クエン酸」、そして最後にカビ取りや除菌、漂白などを目的とする「酸素系漂白剤」です。
10~20年と長年積み上げた汚れでもない限り、基本的にはこの3つで家庭内の汚れはほぼ落とせるでしょう。成分が明快なので幅広く応用ができて使い方も簡単。専用洗剤をいくつもそろえるよ りコストも安く、環境にも人体にも負荷が少ないのでお勧めです。3つの洗剤の特長は次のとおりです。
重曹
重曹(粉状)の水溶液は弱アルカリ性です。ア ルカリ性の性質を利用して油脂の成分を浮き上がらせます。しつこい油汚れには「漬け置き洗い」として使用できるなど幅広い使用方法があります。粉のままで使えば研 磨剤の代用となります。
クエン酸
クエン酸(粉状)の水溶液は弱酸性です。アル カリ性の成分と反応して尿などの汚れを落としやすくするのでトイレ掃除に有効です。また、カルシウムを溶かす性質があるので、水回りの水垢あかや電気ポットの掃除にも活躍します。水に溶けやすいので、汚れがひどい場合はク エン酸水の濃度を上げると汚れが落ちやすくな ります。
なお、排水管などの掃除の際は、重曹(粉状)カップ1杯(200㎖)とクエン酸(粉状)カップ4 分の3(140㎖)を排水溝に振り入れて水(100~200㎖)を加えて発砲させると、その力で汚れやぬめりを取り除くことができます。
注意・・・塩素系の洗剤を使う場合、クエン酸などの酸性の洗剤と一緒に絶対に使わないでくだ さい。有害な塩素ガスが発生して危険です。
酸素系漂白剤
酸素系漂白剤(粉状)の成分は過炭酸ナトリウムです。過炭酸ナトリウムは湯や水に溶けると炭酸ソーダ(炭酸ナトリウム)と過酸化水素に解離して、漂白、除菌、消臭を行ったり、発泡力によって排水パイプ用洗浄剤として活躍したり、カビ取り剤の代用品にもなります。塩素系の漂白剤と比べると塩素系が強い殺 菌力や漂白力を示すのに対し、酸素系は刺激臭が少なくその効果は穏やかです。洗剤や道具について知ったところで、具体的な掃除の方法を場所別にみていきましょう。
キッチン |
キッチン中に広がるオイルミスト
キッチンの代表的な汚れは油、水垢、水回りのぬめりなどです。特に油汚れはガスレンジの周囲だけでなく、キッチン全体に広がります。これは、調理中に発生する水蒸気や油煙に含まれる油脂分の微粒子(オイルミスト)が室内に拡散し、壁や天井、家具などに付着するためです。付着した油の粒子は酸化したり、油の粒子が重なり固まったり、ほこりが付いたりして、やがて落ちにくい汚れに変化します。
毎日ま めに拭き掃除をしたり調理後も換気扇をしば らく回すなどして、オイルミストを室内に残さないよう心がけましょう。でも、換気扇のフィ ルターが油で目詰まりをしていては意味がありません。こまめなお手入れは忘れずに。
しつこい油汚れには年末の大掃除「リセット掃除」を
ベトベト、カチカチになってしまった頑固な油汚れにはアルカリ性の重曹が力を発揮します。ガスレンジの五徳や換気扇のファンなどにこび り付いた汚れを落とす「リセット掃除」の方法は、漬け置き洗いです。長期間でベトベトになった汚れは時間と手間をかけてリセットするしか方法はありません。
また、ガ スレンジの周囲や壁、棚、電化製品などは重曹スプレーで拭き掃除したり、重層の漬け置き液で洗浄すると油汚れがゆるみやすく除去しやすいです。
水垢はクエン酸水や研磨作用のある重曹でシンクなどに付いた白いもやもや状の汚れは水垢です。これは水道水中のカルシウムなどがこびり付いてできる汚れです。カルシウムは酸性に溶ける性質があるのでクエン酸を使用します。適量のクエン酸を歯ブラ シやスポンジなどに付けてこすり洗いをし、汚 れが落ちたら水で流します。
もし、クエン酸で落ちないときは研磨作用のある重曹を試してみましょう。適量の重曹を水垢 部分にまいて歯ブラシなどで素材を傷めないようにこすります。キッチン周りの水垢は、この方法でだいたい落ちるはずです。蛇口などの光 る部分は水でよく洗うだけできれいになります。仕上げは、必ず乾いた布で丁寧に水滴を拭き取り、水垢の原因になる水滴が残らないようにします。
水回りのぬめりは重層とクエン酸で
キッチンの中でもっとも雑菌が繁殖しやすく、臭いの発生源になっている箇所がシンクの排水口や排水管です。毎日まめに洗っていれば問題ないのですが、一週間でも放置すると、ヘドロ 状のものが排水口や排水管の内側に付き、不衛生な状態になります。ごみ受けかごやゴム製の菊割ふたなどに付く 汚れは主に雑菌によるものですが、重曹を使用します。直接適量の重曹を振りかけてブラシ洗いをし、水で洗い流します。排水管の内部は重 層とクエン酸を用いて除菌、消臭します。
浴室 |
さまざまな汚れが混在する
浴室の汚れは、からだや頭を洗うときに飛び散る石けんやシャンプーなどが原因なので、人が立った状態で腰より下の部分を重点的に掃除をしましょう。浴室で気になるのは水垢や黒カビ、バス用品に付くぬめりなどです。浴室の汚れの成分には酸性、アルカリ性のものに加え、バクテリアやカビ、雑菌などが混在しています。
汚れの成分が多岐にわたるため単体の洗剤ですべてを処理できませんが、長い間放置した状態でもない限 り、歯ブラシやメラミンスポンジなどの道具と水だけで大方の汚れは落ちてしまいます。年末の徹底的な掃除のときは湯垢・水垢・ 石けんカスに効果のあるクエン酸水を使った掃除方法がお勧めです。
また、酸素系漂白剤で排水口や排水管、バス用品の除菌、ぬめり取りをします。バス用品などはバケツにお湯1リットルと酸素系漂白剤小さじ1(5㎖)を溶かした中に漬け込むといいでしょう。こまめに掃除し皮脂汚れなどを残さないことと常に換気をよくし、水けを残さないことが大切です。
天井に付いたカビは除菌効果もある酸素系漂白剤の水溶液で絞った雑巾を柄つきペーパーモップなどの長い棒に巻きつけ、カビの胞子を拭き取ります。最後は浴室内の水けをよく拭き取り、換気を十分行います。
トイレ |
「ついで掃除」が臭いなどを防ぐ
大掃除の際に一度でピカピカにしようとしても積もった汚れはなかなか手ごわいもので、簡単には攻略できません。そこで、年末の作業を軽減するためにもお勧めしたいのが「ついで掃除」。例えばトイレに入ったついでにさっと床を拭く、ほこりを払う、便器を一拭きするなどです。トイレなどは特に日々の手入れがモ ノ言う場所。良好な衛生状態を保つためにもぜひ実行してみてください。
トイレでまず気になるのは臭いでしょう。臭いの元は床に飛んだ尿や雑菌などです。尿は アルカリ性の成分を含んでいるのでクエン酸水を用います。スプレーボトルに作ったクエン酸水を床の汚れや便器、便座にス プレーして拭き取り、しっかり水拭きします。便器の縁裏は汚れが一番たまりやすい場所です。
尿の成分が固まって取りにくい汚れは濃いめのクエン酸水(水100㎖に対してクエン酸小さじ 2(10㎖))をまんべんなくスプレーした後、トイレットペーパーを縁裏全体に押し込み、その上から再びクエン酸水をスプレーし、湿布します。10分くらい放置した後使い古したカー ドなどの硬い板状のものや耐水ペーパーなどでこすり落とします。
シャワートイレの便座と便器の間も汚れが見えにくく見落としやすい箇所です。尿の飛び散 りなどで変色している可能性もあります。便座 によっては取り外しができるものもあります。その場合は取扱説明書に従い、便座を外して掃 除をしましょう。
10人中8人までが見落とす箇所といえば、ト イレ奥のタンク下の周辺です。掃除用具等を置 いていることが多いので掃除をしないままになっているようです。ほこりを掃き出し、クエン酸スプレーで拭き掃除し、水拭きするといいでしょう。
最後に・・・ |
いかがでしたか?汚れの正体を知り、それに合った道具と洗剤を使えば掃除はもっと合理的でシンプルになります。今年の大掃除は環境にも優しい洗剤を用いた、シンプルな掃除方法で新たな年を迎えませんか?ぜひご活用ください。
Source: GOEMON雑学王
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。