※本サイトのコンテンツには、商品プロモーションが含まれている場合があります。
◆「良い生活は住居から始まる」
中国で最も貧困が深刻とされるのが四川省涼山イ族自治州だ。記者は中国政府が国内外のメディアを対象にした取材旅行に参加。9月に現地に入った。
「良い生活は住居から始まる」。涼山イ族自治州トップの林書成共産党委員会書記はこう強調した。同州は貧困に苦しむ人に住居を建設し移住させる政策を実行。16年以降、人口の7%にあたる35万人を移住させた。
同州越西県に昨年建てられた集合団地には、数十キロ先の山村から移転した約6600人が住む。その一人の男性、五呷子さん(25)は「近代的な家に住める。結婚して家を建てることが今の夢だ」と語った。団地内で停電などを修理するのが現在の仕事。月給は1000元(約1万5000円)だが、さらに条件の良い仕事をスマートフォンで探している。
2児の母、何建秀さん(27)は以前、広東省で出稼ぎをしていたが、今は2人の子どもと一緒に暮らす。「商業施設で化粧品などの買い物をするのが楽しみ」と話した。
◆四川省「対策に15兆円近く投じた」
涼山イ族自治州を含む四川省全体では13年時点で、人口の1割弱の625万人が貧困に苦しんでいた。これが19年末には当時の30分の1以下の20万人に減ったという。四川省トップの彭清華書記は記者会見で「省の民生費予算の65%は貧困対策。投じてきた金額は1兆元(約15兆円)近い」と説明した。
四川省だけでなく、地方のトップは脱貧困の目標達成をアピールする。チベット自治区トップの呉英傑書記は今月15日の記者会見で、地区内の全人口が昨年末段階で基本的に貧困状態を脱したと主張。脱貧困の達成基準は年収4000元(約6万円)以上だが、自治区内の貧困地区の平均年収は9328元(約14万円)に達したとも強調した。
◆地方政府の強いプレッシャー
ただ呉氏は否定するものの、同自治区に対しては「思想教育を含む強制的な職業訓練がある」との国際社会からの批判がある。さらに巨大建築物などへの無理な投資で、膨大な負債を抱える自治体も出てきた。
中国系政府メディアなどは7月、貴州省の貧困地域の独山県の負債が例年の歳入の40倍に当たる400億元(約6000億円)に達したと伝えた。また同省では、貧困地域からの住民の移住が計画の30%しか進んでいなかったのに完了したと報告した県もあったという。背景にあるのは地方政府の強いプレッシャーだ。
脱貧困の目標設定は大都市が中心だった中国の投資を地方にも振り向ける効果にはつながった。だが、その「中身」については注意深く見ていく必要がありそうだ。
中国の脱貧困政策 2020年中に、国内から貧困人口をなくすことを目標に定めた中国政府の政策。15年に明確化された。中国政府は、貧困人口が12年末の9899万人から19年末には551万人に減ったとする。ただ20年は新型コロナウイルスの流行が貧困人口の減少に悪影響を及ぼす恐れもある。
東京新聞 2020年10月21日 06時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/63125
引用元:https://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1603234686/
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});
続きを読む
Source: 仮想通貨まとめNews
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。