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私(佐藤)の知る限り、今年の夏はもっとも暑い! 少なくとも、自分のなかの「猛暑」の基準が、1段階アップしたことは間違いない。自らを割と体力のある方だと自負しているのだが、8月を迎える前にすでにやや夏バテ気味になってしまった。
そんな時は肉を食うに限る! ということで、ふらりと入ったお店で牛丼を注文したのだが……。何を血迷ったのか、税込み6480円の牛丼を頼んでいたのであるッ!! マジかよ、オレ!
・牛丼といえば……
牛丼といえば、手軽に食べることができるファストフードだ。吉野家なら並盛380円、すき家なら並盛350円。500円でお釣りがくるうえに、スタミナをつけることのできる万能な食事である。
そんな軽いノリで、「神楽坂 翔山亭 新宿本店」に入った。私はただ肉が食いたかっただけなんだよ……。そのお店が、和牛贅沢重専門店と気づいたのは、お店を出る時だ。
・メニューを見ると……
入店すると、店の雰囲気に思わずビクッ! とした、客席は左右に分かれており、それぞれカウンターになっている。和を基調とした設(しつら)えで、「メシを食う!」というよりも「お食事する」といった感じ。まあ、肉が食えればいいかな。と思いつつメニューを見ると……
ワオ……、馴染みの牛丼となんか違う。
松・竹・梅のランク付けされた牛丼なんか食ったことがない。最低レベルの梅でさえも1000円しちゃう。入る店間違えたかな? と思いつつも、耐えがたいほどの空腹感に一瞬めまいがして、「コレ、ください」と言ってしまった。その “コレ” とは……
贅の極み重 6000円(税込6480円)
この金額なら、単純計算で吉牛並盛17杯も食えてしまう。やっちまった! 頼んだ以上、もう引っ込みはつかない。こうなったら、見てやろうじゃないか。贅の極み重の実力とやらを!
・金色に輝く丼……
この手のメニューは提供までに時間がかかるものなのだが、思ったよりも早く出てきた。待ち時間は10分足らず。その早さにまず驚いた。次に驚いたのは、極み重の器だ。なんじゃコリャ!?
丼が光り輝いとる……。そしてデカい! サラダボウルを2つ重ね合わせたようなデカ丼だ。
たしか牛丼を食うはずだったんだが、コレはなんだ!?
・肉、肉。そして肉……
フタを開けると、そこにはたしかに牛肉とご飯が入っている。だが、あのクタクタに煮込まれた肉とタマネギの残骸とはワケが違う。
刮目せよ! これが6480円の牛丼だーーーッ!!
中身が少なく見えるが、そうではない。丼がデカすぎるのだ。
金箔の乗ったシャトーブリアン。サーロインのステーキ。それにローストビーフと牛のしぐれ煮。
・凄すぎて語彙力を失う……
そのままでも十分に食べることができる肉を、専用のたまごダレで食べるそうだ。タレは上からぶっかけてもいいし、肉をつけて食べてもいいとのこと。さらに締めは、しぐれ煮とご飯をお茶碗に移して、卓上の出汁をかけて茶漬けにするのだとか。
頭が混乱した私は、まるでインスタ女子のような一言をつぶやいていた。
「オシャレ~♪」
・罪を重ねる……
肉質に関してはまったく申し分なく、むしろ食べている自分自身に、うしろめたさを感じるほどだ。まさに「罪深い味」である。
そのまま食べているだけでも罪の味がするのに、これを茶漬けにするとは、神をもおそれぬ愚行である。否! 大して裕福でもない私が、極上肉を茶漬けにすることが愚行なのであって、この料理に罪はない。罪深いのは間違いなく私自身だ!
私は一口一口食べるごとに、心のなかで叫んだ。
「身の程を知れ!」
「貴様が贅を極めるのは100年早いわッ!!」
……と。
こうして、楽しい食事は終了。大変美味しゅうございました。さて、次はどんな血迷いグルメに遭遇できるか。今から楽しみだ。
・今回訪問した店舗の情報
店名 神楽坂 翔山亭 新宿本店
住所 東京都新宿区西新宿7-11-17 ブレステン西新宿
営業時間 11:00〜21:00
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
Source: ロケットニュース24
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