※本サイトのコンテンツには、商品プロモーションが含まれている場合があります。
恋愛に関する価値観というのは、世界的にここ最近で急速に変化してきている。北欧や、カナダなどでの同性婚の合法化はまさにその最たる例だろう。しかし、異種間については現状どの国でも合法化されておらず、法が無くても「ヤバい性癖」とみなされかねない行為。
今回、そのあたりがイルカとクジラにとってはどうなっているのか気になる事態が発生。なんとクジラとイルカのハーフがハワイ沖で見つかったのだ。
・レアだが似た例もある
このクジラとイルカのハーフ、本記事ではとりあえずクジライルカと呼ばせてもらうことにするが、当然そうしょっちゅうおきることではない。しかし、実は初めてというわけでもないのだ。
似たような例として、ハワイのシーライフパークにはウォルフィン(Whale + Dolphin)と呼ばれる、オキゴンドウのメスとハンドウイルカのメスのハーフが存在する。シーライフパークの公式HPによると、こちらは繁殖にも成功しているそうだ。
なお、オキゴンドウのほうは割りとよく目にすることが出来て、日本国内の水族館でもよくショーに出ている。ぱっと見シャチに似ているが全身黒一色なので、真っ黒なシャチっぽいヤツがいたら大体こいつである。
・母親はレアなカズハゴンドウ
そして今回のクジライルカはMelon-headed-whale(カズハゴンドウ)のメスとRough-toothed-dolphin(シワハイルカ)のオスのハーフ。ウォルフィンとは違うカップリングだ。このカズハゴンドウというクジラ、実は野生では中々接触することができないため、生態に関して詳しいことはあまりわかっていない。
今回のクジライルカの発見も、滅多にハワイ近海では見かけないカズハゴンドウの群れを発見した研究チームが、衛星タグをつけて彼らの生態を調査していた最中にたまたま見つけたものらしい。
去年の段階で「何か変わったヤツがいる」ということで、両者の特徴を持つ外見からハーフ疑惑がかけられていた。そしてこの度皮膚サンプルを取得しての遺伝子検査によって、あらためてハーフであることが確定したそうだ。
・複数の誤報に注意
なお、この件に関する報道で「科学者達がこの新しいクジライルカをSteno bredanensisと名づけた」や「母親のクジラをオキゴンドウとしている」ものがそれぞれ複数存在するが、両者とも間違いだと思われるので気をつけて欲しい。
前者のSteno bredanensisというのは、新種でもなんでもなく単にシワハイルカの学名だ。また、一番大元となる研究チームによるレポートを確認したところ、母親についてはMelon-headed-whaleと書かれている。オキゴンドウはFalse killer whaleと呼ばれることから、やはりカズハゴンドウと考えるのが妥当だろう。
・いきさつが気になる
それにしても、一体なにがどうなってクジライルカが生まれたのかその経緯が気になるところ。イルカやクジラが交尾相手を決める際は、メスが選択権を握っていることが多い。今回はクジラのメス的に、父親となったイルカはクジラにとってのイケイルカだったのか……。
というか、彼らはそれぞれ仲間どうしでコミュニケーションをとっていることが知られているが、もしかてこいつ等は違う種族間であっても互いにコミュニケーションをとれるということだろうか? その辺も含めて今後の研究に期待したい。
参照元:Cascadia Research Collective、Sience Alart、Tiwtter @CBSNews(英語)、シーライフ・パーク・ハワイ
執筆:江川資具
Source: ロケットニュース24
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。