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これだけネットで情報が氾濫するなか、何かに影響を受けずにいることは難しいように思う。例えば、自分のオリジナルのアイディアだと思っていたが、実は以前どこかで目にしていた何かに感化されていたりする場合だ。
そんなパターンなのかどうかは不明だが、高級ファッションブランド「クリスチャン・ディオール」のデザインが、ルーマニアの民族衣装にソックリだと話題になっている。あまりにも酷似しているため、現地の人々が自分達の文化を伝えるために行動を起こすことに! 以下で詳しく紹介したい。
・ディオールがルーマニアの民族衣装をパクり!?
米ニュースサイト『boredpanda』によると、2017年にディオールが発表した秋冬コレクションの中に、ルーマニアのビホル県に伝わる民族衣装を思わせるデザインが多数あったという。
ルーマニアの伝統を支援する「La Blouse Roumaine:ラ・ブラウス・ルーマニア」のInstagram アカウントにアップされたデザイン比較画像を見ると……
個人的には、“影響を受けた” という言葉は少し優しすぎるかもと思うほど、ソックリに見えた。中には、「“パクった” という表現の方がしっくりくる」と言う人がいてもおかしくなさそうである。だがしかし!
ディオールは、デザインのクレジットとしてビホル県の伝統や功績に触れることはしていない。しかもディオールのボア付きのジャケットは、目ん玉が飛び出そうな3万ユーロ(約390万円)もの値が付けられているというからビックリである。
・ビハル県の人々が立ちがあった!
そんな歯がゆい状況を打破するべく、ルーマニアのファッション誌『Beau Monde:ビュー モンド』がビハル県のデザイナーや職人の協力を得て、新たなブランド「Bihor Couture:ビハル・クチュール」を立ち上げたのだ。
このブランドではビハル県に伝わる伝統衣装をデザイン&販売し、例のボア付きジャケットはディオールの60分の1にあたる500ユーロ(約6万5000円)。40ユーロ(約5200円)のブラウスや6ユーロ(約780円)のチョーカーなど、手頃な価格で民族衣装やアクセサリーを購入することが出来る。
・ルーマニアに行って買った方が断然安い!
ビハル・クチュールのYouTubeチャンネルの動画「Bihor Couture. The story」では、ディオールのデザインと価格を知って大きなショックを受けた地元の人々が登場。「ルーマニアまで来て本物の民族衣装を買った方が断然安いし、ぜひ訪れてほしい」とアピールしていた。
確かに3万ユーロあればファーストクラスの飛行機でルーマニアまで飛んで、かなり贅沢な旅を楽しんでもおつりがくるほどだ。やはり、素晴らしい伝統やデザインなどにインスピレーションを受けてアイディアに取り入れるなら、その功績をたたえて紹介するのが筋ではないだろうか。
参照元:YouTube、Instagram @lablouseroumaine、Bihor Couture、boredpanda(英語)
執筆:Nekolas
Source: ロケットニュース24
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