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「地方創生」が叫ばれて久しい今日この頃。各所でさまざまなPR活動が行われているが「そんな守りに入ってたら、届かないでしょ……」とツッコミを入れたくなるものがある一方で、ゆるキャラや、オモシロ動画でブレークした自治体も多い。
そんななか、いまある地方のPR動画が物議をかもしている。県が炎上覚悟で作った自虐系PR動画に、市長が「そこまでマイナーではない」と抗議、削除される事態になったというのだ。
・兵庫・東播磨エリアの自虐動画
削除となったのは、兵庫県「県東播磨(はりま)県民局」が公開したPR動画だ。東播磨とは、兵庫県の臨海部中央に位置、具体的には加古川市、明石市、高砂市、加古郡稲美町&播磨町をさす。東を神戸市、西を姫路市に接するエリアである。
動画では、東播磨、神戸、姫路を美少女アイドル化! なのだが、東播磨ちゃんは、神戸ちゃんと姫路ちゃんより地味という設定だったという。まぁ、「兵庫」より知名度の高い神戸と世界遺産を持つ姫路に知名度はかなわないわな……と思うのだが、この設定が一部の市民や市長のお怒りに触れてしまったようだ。
・地味じゃない明石を考えてみた!
だったら「地味じゃない明石」って何なのだろう。
私(沢井)は母方が隣の西播磨エリアにルーツがあり、かつ明石市出身の友人もいる。市民ほどの愛はないかもしれないが明石のことは嫌いではないし、むしろ親しみを感じている方だ。ということで、明石の魅力を考えてみた!
【何と言っても「日本の標準時刻」!】
明石と聞いて真っ先に思い出すのはこれ! 「日本の標準時刻の地」である。みんなが使っている「日本の時間」は明石が基準になっているということだ。
何でも1886年に東経135度が日本の標準時と定められたのだが、明石市がまさにその場所だったのだ。標準子午線を表す場所には、天文台もある。基準は何でも東京じゃないんだよ~ん。
【大阪のタコ焼きか、明石の明石焼きか】
大阪のタコ焼きか、兵庫の明石焼きか。関西で、たまに起こる議論である。大阪のタコ焼きは皆さんご存知のとおり小麦粉で作った生地にタコを入れて焼くアレだ。バリエーションは多いがソースが基本。
一方、ヒヨコのような可愛らしい黄色の明石焼き。中にタコが入っているのは、タコ焼きと同じだが、生地に卵がふんだんに使われておりフワッフワ。「玉子焼」と言われることもある。おだしにつけていただく。
大阪育ちの私は、心情的には大阪のタコ焼き派だが、ときどき明石焼きがメッチャ食べたくなるのも事実である。
【穴子がマジウマ】
明石というか、東播磨、何なら西播磨も含むあのあたり一帯に言えることなのだが、穴子がマジウマ。よく祖母が送ってくれたのだが、まんまる肉厚、焼いているのにフワ~ッとした食感で、ジューシィな旨味がたまらないのだ。
そのまま食べてもよし、丼にしてもよし、お吸い物やお雑煮に入れるとマジ最高だ。
東京で穴子を食べた際「え、同じ魚!? うそでしょ……」と驚愕したものである。もちろん出されたら食べるが、正直なところ兵庫の穴子以外は食べたくない。
【駅弁がマジウマ】
明石名物を使った駅弁がウマイ。明石はタコ漁でも有名なのだが、タコ壺を模した駅弁「ひっぱりだこ飯」が大・人・気! もともと新幹線・西明石駅の駅弁として誕生したというが、ウマさと容器のユニークさで販売エリアも広がっている。
炊き込みご飯の上に、タコ、穴子、季節の野菜が「これでもか!」というほどのせられている。美味しいし、容器が旅の記念になるのもいい。個人的には、東の「峠の釜めし」、西の「ひっぱりだこ飯」だと思っている。
・ほかにもいろいろ
そのほか明石と言えば、明石市を通ってはいないものの「明石海峡大橋」、『源氏物語』で光の君が唯一、子をなした才女「明石の君」も思い出されるし、『艦隊これくしょん』や『アズールレーン』でお馴染みの「工作艦 明石」は明石の浦にちなんで名づけられたものだ。探せばいろいろある。きっと明石の魅力はもっとある。けど……
・今後の対応次第で大逆転になるかも?
県外、それも近隣県以外の人にとっては知らないことも多いだろう。そもそも100人中100人が「播磨(はりま)」と読めるのかどうかも怪しいものだ。
馴染みがある場所が話題になったところで「マジレスせずに乗っかっちゃえばいいのに……」と思うのは私だけだろうか。茨城県なんか「魅力最下位」を生かしたブランディングに力を入れているくらいなのに……そう思うと実に惜しい!
思わぬ形で話題になった明石市および東播磨。今後の対応次第では大逆転となるかもしれない。そういえば今回の件について、同じく東播磨エリアの加古川市と高砂市、稲美町&播磨町はどう思っているのだろう。そちらも気になるところである。
参照元:神戸新聞、Instagram @akashi_citysales、Facebook
執筆:沢井メグ
Source: ロケットニュース24
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