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どの国にも、昔から受け継がれている伝統や文化があり、歴史を守って行くことは国が担わなければならない役割の一つではないかと思う。海外旅行好きの筆者は、現地に行ったらその国の伝統文化をできるだけ体験するようにしている。
スペインを訪れた時は、何世紀も続いている闘牛を見に行くことにした。初体験なので楽しみにしていたが、あまりにも残酷すぎて大きなショックを受け、途中で闘牛場を抜け出してしまった経験がある。
・スペインで闘牛を初体験
筆者が闘牛を見るために足を運んだのは、スペインのマドリッドにあるラス・ベンタス闘牛場。ちなみに、すでにバルセロナでは2012年に闘牛が禁止されている。
筆者は、トンカツや焼き肉が大好きな肉食系なだけに偉そうなことは言えないが、それでも動物をエンターテイメントに使用する娯楽施設には抵抗がある。だが、スペインに来たからには闘牛を見ておこうと思い、オンラインでチケットを購入して闘牛場へ向かった。
・地元民にも人気がある闘牛
闘牛場へ着いたはいいものの入り口が多数あって、一体どこから入ってよいのか分からなかったので、近くにいたおじさんに尋ねたところ会話がスタート。マドリッド郊外に住んでいるという彼は、年に4~5回は闘牛を見に来るほどの大ファンだと語っていた。
その話を聞いていると「闘牛ってスゴいんだ!」との印象を持ち、高まる期待を胸に闘牛場内へ。中へ入ると、観光客だけでなく地元民も多そうだった。
まずはファンファーレと共に、闘牛士と馬に乗った槍(やり)士が入場してコロシアムを一周。そして、すでに興奮している様子の牛が場内に駆け込んで来て、それを相手に闘牛士がマントを使って華麗なテクニックを披露する。この時点では、初めて体験する闘牛に圧倒されて見入っていた。
・残酷としか言いようがないシーンに呆然……
恥ずかしい話だが、全く闘牛に関して知識がなかった筆者。現在行われている闘牛は、闘牛士が牛を相手にマントをサっと振るだけなのかと思っていた。
ところが、突進して来た牛の背中に馬に乗った槍士が槍を突き立て、想像もしなかった展開に呆然……。「ええっ!」とうろたえている間に、今度は闘牛士が飾り付きの短い銛(もり)を牛の急所めがけて突き刺した。
それと同時に血しぶきが辺りに飛び散り、牛は血みどろに……。ゼエゼエと苦しそうに息をする牛があまりにも可哀想で、残酷としか言いようがない場面に筆者は完全に言葉を失ってしまった。
・我慢できずに途中で退場
そして、何度も槍や銛で突かれた闘牛は、ついに地面に倒れて息絶えてしまう……。牛は器具を付けた馬に引きずられて退場となり、第1ラウンドが終了。場内は歓声と拍手であふれ返ったが、筆者はとてもではないが拍手をする気になれなかった。
目の前に座っていた観光客らしき女性が、牛が刺される残酷な場面で何度も目を覆っていたことを覚えている。筆者が購入したのは5回ラウンドを見られるチケットだったのだが、第3ラウンドを見ている途中で気分が悪くなり、ついに我慢できずに退場してしまった。
闘牛士は命がけで戦っているし、闘牛はスペインで昔から受け継がれている伝統文化。とはいえ、人生初となる闘牛が衝撃的すぎて、文化を継承していくにも現代に合わせたアップデートは多少必要かもしれない……と考えさせられた体験だった。
Report:Nekolas
Photo:Rocketnews24.
Source: ロケットニュース24
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