日本の伝統サバイバルフード「糒(ほしい / 乾飯)」の伝説を検証! 涙で調理できるって本当なのか試してみた 『伊勢物語・東下り』



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武士や忍者も愛用という日本の伝統サバイバルフード「糒(ほしい)」。保存期間はなんと20年との伝説! しかも、火を使わずに食べられるので、非常時でもライフラインが復旧しきっていない早期から活躍できる最強の非常食と言えるだろう。

そんな「糒(ほしい)」には、もうひとつ伝説があるのをご存知だろうか? ザックリ言うと「涙で調理できる」らしいのだ。わざわざ飲用水を用意する必要もない!? それが可能なら、永久機関レベルのスゴさ。マジで最強だ。

・『伊勢物語』に書いてあった

糒については、前回の記事でご確認いただけるが、またまたザックリ言うと「炊いたコメを天日干し、もしくはオーブンで焼いて乾燥させたもの」である。ビジュアル的には、炊飯器の端でカッピカピになったご飯をイメージしてもらえばいいだろう。

そんな糒は、基本的には水でふやかして食べるものだ。だがしかし……とある古典文学にこんなことが書かれていた「涙でふやけちゃった♪」と。

古典が得意だった方ならピンときただろう。そう。『伊勢物語』の「東下り」の段である。高校の授業で読んだときに「マジかよ」と思った人も多いかもしれない。私は思った。詳しいストーリーは割愛するが、

『男「長年連れ添った嫁を都に残して、こんなところに来てもうて……旅ってわびしいよな」という意の歌を詠んだところ……

みんな「わびしすぎ泣ける(号泣)」

糒、涙でふやけちゃった』

──というような話である。

・本当なのか試してみた

さて、この東下りの舞台は愛知県知立市とされているが……時間的金銭的モロモロの諸事情で今は行けず! しかし今すぐ試したい!! だってここに糒があるんだもの! そこで、気分だけでも盛り上げるために別の段に登場する芥川(大阪府高槻市)へ。さっそく糒を持って河原へGO! 

そして、糒を前に泣いてみようと試みたが……

……涙出ねえ。

この世は、こんなにも悲しく、不条理でいっぱいのポイズンなのに、今日に限って涙一滴も出ねえーッ!!




仕方がないので、体液とほぼ同等の濃度という「生理食塩水」を作って涙の代わりにしてみたぞ。

・“涙” で戻した方がウマいと判明

さて、この “涙” を落として30分……糒を確認すると、まぁ。米粒がふっくらしているではありませんか。

水でもどした糒の味は、たとえるなら「ただの冷ご飯」。だが、生理食塩水で戻した方は「冷めた塩むすび」だったのである。塩気があるとご飯の甘味が際立ち、数段美味しく感じられたのだった。N・a・C・l、N・a・C・l、塩化ナトリウムばんざぁぁぁぁい!! 

ただ、美味しく食べられるほどふけやるには、それなりの涙の量が必要だ。戻し時間は天候に左右される可能性があるが、それでも「1分で即食べられるッ」ということはない。

伊勢物語の人々は相当、号泣していたのだろう。ううむ、みんな感受性が高く、風流を解する人たちだったのだなぁ。

涙で戻すのは現実的ではないかもしれない。しかし食塩水で戻すとウマいということが判明した。もし糒を食べる機会があれば、ぜひ食塩水で戻してみてほしい。もしそれが非常時なら……塩の旨味が癒してくれることだろう。

Report:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.


Source: ロケットニュース24






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