【予想外すぎ】元ラブホテル従業員が語る「客室にスロットマシンが設置されている理由」



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多くの人が1度くらいは利用したことがあるハズなのに、あまり知られていないラブホテルの内情。これまで当サイトでは「盗撮カメラの有無」「チェンジの実態」「男性カップルをお断りする理由」などをお伝えしてきたが、今回は「客室にスロットマシンがある理由」についてお届けしたいと思う。

私(P.K.サンジュン)も話を聞くまで理由を知らなかったが、おそらく99%の人が正解を導き出すのは困難なハズだ。そこには「行政」「法律」「ラブホテルの歴史」……などなど、様々な要因が複雑に絡んでいた。ズバリ、必見である。

・なぜスロットが部屋にあるのか?

今回も話を聞かせてくれたのは、日本有数の繁華街にあるラブホテル街で5年以上も働いていた経歴を持つSさん(30代男性)だ。これまで数々のラブホテルの裏話を聞かせてくれたが、個人的には今回の話が最も興味深く、同時にラブホテル業界の複雑さや若干の闇を感じざるを得なかった。

そもそもなぜラブホテルにスロットマシンが設置されているのか──。売上げのためなのか、それともサービスの一環なのか? それでは以下で、Sさんのインタビューをご覧いただきたい。

──ラブホテルの部屋ってスロットが設置されてますよね? あれって人気があるんですか?

「いやいや、全然ないですよ(笑)」

──え、売上げがあるから設置されているんじゃないんですか?

「もちろんゼロとは言いませんが、売り上げは限りなく少ないです。それでもラブホテルには部屋にスロットマシンを設置しなければいけない理由があるんですよ」

──興味深いですね、ぜひ教えてください。

「この話を理解してもらうためには、ラブホテルの法律などを知ってもらう必要があります。少々長くなりますがよろしいですか?」

──ぜひお願いします。

「はい。そもそも多くのラブホテルは2011年に法改正されるまで、何十年間も保健所から “旅館業” の許可を得て営業していました。一時期 “偽装ラブホテル” という言葉が話題になりましたが、まさしくアレのことです」

──覚えてます、話題になりましたね。

「正直、私たちはいきなり “偽装ラブホテルだ!” と言われて戸惑ったのですが、おそらく8割以上のラブホテルが保健所の許可で営業していたと思います。それが業界の風習で、悪だとは思わなかったんですね」

──なるほど。

「旅館業なので、当時は18歳未満の方でも宿泊が可能でした。極端な話をすると、繁忙期には親子でお泊りになるお客様もいらっしゃいましたね。見た目はラブホテルですが、一般的な旅館やビジネスホテルと同じ旅館業だけで営業していたんです」

──ふむふむ。

「2011年に法改正されてからは、ラブホテルは保健所管轄の “旅館業” と警察管轄の “風俗業” の両方の許可が必要になりました。そして部屋にスロットがある理由は、保健所の方……というか、完全に保健所対策なんです」

──保健所対策でスロットマシンが置いてあるんですか?

「そうなんです。保健所も警察も縦割りですから、それぞれラブホテルに対してチェックするポイントが違います。警察については後述しますが、保健所が絶対に認められないのが客室に設置された “自動精算機” なんですね」

──え、あれってダメなんですか?




「保健所的にはダメなんです。旅館業ですからフロントで名簿を書いて宿泊者の身元が明らかになっていることが大前提なんですね。ただし、保健所も建前的にはダメと言っても、実際はラブホテルに自動精算機が設置されていることは知っています。そこで登場するのがスロットマシンなんです」

──スロットが部屋にある理由には自動精算機が関係しているんですね。

「はい。あの自動精算機は意外とハイテクで、様々な機能を兼ね備えているんです。その中の1つが “両替機モード” です。その両替機モードを利用して、ラブホテル側は保健所に対して建前上 “これは両替機です” と言い張ってるんですね」

──自動精算機ではなく両替機が部屋にあると?

「そうです。そこで必要なのが両替を必要とする遊具です。もうお分かりですね? それがスロットマシンなんです」

──おお、謎が解けた感じがしました。

「つまり、ラブホテルとしては自動精算機を部屋に設置したいが、保健所は表立って認められない。両替機として扱うことで暗黙の了解が成り立っているんです。そして両替機として成立させるために必要なのはスロットマシンなんです」

──へえ! なんかヘンテコというか闇というか複雑な話ですね。

「正直、ホテルの客室は狭いのでスロットなんて設置したくないんですよ。せっかっく凝ったデザインをしても、スロットがあるだけで台無しになることも多いですからね。でも自動精算機は外せないので、泣く泣くスロットを設置せざるを得ないんです」

──なんか、戸棚にスロットが隠してあるホテルもありますもんね。

「そうですね。なので、自動精算機ではなくフロント精算のラブホテルはスロットが設置されていないケースがほとんどですよ。だって必要ないですからね」

──なるほどなぁ。ところで、先ほど警察の話が出ていましたが、警察はラブホテルのどんなところをチェックするのでしょうか?

「警察は風俗業についてなので、未成年についてのチェックが厳しいですね。例えば、客室内に販売用の冷蔵庫があります。その中のアルコールを撤去しろとかそういうところですね。ちなみに警察は、自動精算機については何も言って来ません」

──それぞれ見るところが違うんですね。

「これは地方によっても違うと思います。ラブホテルは料金形態やシステムが関東と関西では大きく違うし、都市型と郊外型でもかなり違います。なので、今回お話したのは、あくまで私が勤めていたホテルのエリアの話だと思ってくださいね」

いかがだろうか? 予想していた理由は当たっていただろうか? なぜこれまでラブホテルにスロットが設置されているのか意味がわからなかったが、個人的にはSさんの説明を聞いて完全に納得した。

行政が絡むかどうかは別にして、どの業界も “暗黙の了解” は往々にして存在する。どうやらスロットマシンは、ラブホテル業界の暗黙の了解の象徴だったようだ。

Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.


Source: ロケットニュース24






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