【辺境音楽マニア】メンバーが皮肉な死を遂げたデスメタルバンド10選



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デスメタルとは、英語で綴ると「Death Metal」。その言葉通り、直訳すると「死の金属」を意味する。

その語源は諸説あるのだが、アメリカのスラッシュメタル・バンド「Possessed」の1stアルバムに収録されている『Death Metal』という曲と、同じくアメリカのデスメタルバンド「Mantas」の『Death by Metal』というアルバムが有力だ。

しかし音楽的なデスメタルを初めて体現したのは、Mantasの後進バンドでその名も「死」を意味する「Death」だと言われている。

今回はそうした「死」に関連するバンド名を掲げて、不幸にもメンバーが早く「死んでしまった」皮肉なバンドをいくつか紹介していこう。

・デスメタルは早死に?

デスメタルの元祖と言われるバンド「Death」なのだが、実はリーダーの “Chuck” Schuldiner が34歳の若さで、脳腫瘍で早逝している。「死」そのものを意味するバンド名を掲げ、ジャンル名にすらなった張本人に、平均寿命よりも遥かに早い「死」が訪れてしまったのは、呪われているとしか言いようがない。「デスメタル」には、バンド名が「死」や「殺害」「死体」に関連するものが多いのだ。

・Dying

スペイン、セヴィリアの「死につつある」を意味するブルータルデスメタル・バンド「Dying」。2010~11年まで在籍していたベーシストは、仕事中に事故で死去している。皮肉なことに彼はこのバンドとは別に、死後硬直を意味する「Postmortem」というバンドにも在籍していた。

・R.I.P.

「R.I.P.」とは「Rest in Peace」。直訳すると「安らかに眠れ」、つまり死亡を意味している。これをバンド名に掲げたコスタリカのスラッシュメタルのギタリストは2010年に自殺している。

・R.U. Dead?

ドイツのデスメタル「R.U. Dead?」。意味は「死んでるのか?」という質問形の文章だが、そのドラマーは2013年に心臓移植の手術の際の感染症により、2013年に死んでしまった。残念だが、この質問に対する答えは「Yes」になってしまう。

・Dead

ジャーマン・ゴアグラインドとして有名で来日経験もある「Dead」。ずばりストレートに「死」を意味する名前のこのバンドのギタリストは、1997年に死亡している。

・Death

冒頭で紹介した「Death」のリーダー “Chuck” Schuldiner は若くしてなくなった。実は別の主要メンバーの Scott Clendenin も2015年に47歳で死亡している。長年健康問題を抱えていたとされるが死因は不明。デスメタルを生み出した彼らは、やはり呪われていたのだろうか?

・Deceased

米ヴァージニアのベテランデスメタル「Deceased(死去を意味する)」。1986~88年の初期のベーシストは20歳の時にひき逃げ事故で死亡している。

・Corpse




米ケンタッキーの「死骸」を意味するデスメタルバンド「Corpse」。1996~99年までヴォーカルを務めた人物は、2009年に自らも35歳の若さで「死骸」になってしまった。死因は不明。

・Killers

「殺人者」や「殺し屋」を意味する、フランスのヘヴィーメタルバンド「Killers」。ドラマーは2001年に自転車事故で死んでしまった。なお遺作は『Killing Games』、つまり「死のゲーム」。自転車競技に参加していた際に死亡したのかは不明。

・Necrofilia

1990年頃にメキシコで活動していたスラッシュメタル「Necrofilia(死体愛好家を意味する)」。ギタリストは死体を愛するあまりかどうかは不明だが、2016年に心臓麻痺で死体になってしまった。

・Necrofobia

ブラジル、サンパウロのスラッシュメタル「Necrofobia」。この名前は「死」と「恐怖」を合わせた造語。そのギタリストは2013年にブラジルを襲ったデング熱で死亡している。

・還暦を迎えつるあるデスメタラー

さて、ざっと「死」と直接関係する意味のバンド名を掲げたデスメタルバンドで、皮肉にもバンドメンバーが早死しているものを紹介した。デスメタルがジャンルとして確固たるものになってから、20~30年なので、年配プレイヤーでも50歳を超えるものはほとんどいない。それ以上の年齢となると、デスメタルよりも一世代前のスラッシュメタルになるからである。

しかしあと10年ほどで還暦を迎えるデスメタラーも増える。死のイメージを掲げたバンドマンたちにも、いずれ死が訪れ始めるだろうし、死を意識し始めるだろう。

・「死」に関連しないバンド名

ジャンル全体が「死」を意味したり、イメージしたりするものとは言え、ここまで早世するデスメタラーが多いと、何かしら呪われているように感じてしまう。また露悪的なイメージとして「死」と関連する言葉をバンド名に掲げておいて、実際に死んでしまうとバチが当たったかのように、皮肉に見えてしまう。

これからデスメタルバンドを始めようと思っている方々は、長生きを意味する「Living Long」や、不死身を意味する「Invulnerable」、輪廻転生を意味する「Reincarnation」等のバンド名にしておいた方が無難かもしれない。すでにこういった言葉を用いたバンドも多く存在するのだが……。

執筆:ハマザキカク
イラスト:Rocketnews24


Source: ロケットニュース24






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