【生活】いい人・やさしい人のお話 18



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45: おさかなくわえた名無しさん 2010/10/14(木) 00:03:03
就活中の出来事。 
学生時代、その日も電車で会社訪問先に向かうべく、実家の最寄り駅に急いだ。 
駅に着くとすぐ電車が到着した。ちょっと遅刻ぎみだったので「これに乗れば間 
に合うな!」などと思いつつ、急ぎ足でホームに向かって、降りてきた乗客を 
かき分けてその電車に乗ろうとしてたんだ。まあ平日昼間だったのでそれほど 
混んでなかったんだけど、出入口が1箇所しかない駅なので電車が到着した直後に 
飛び乗ろうとするとちょっと大変だったりする。 
で、寄りによってその中に手押し車を引いた婆ちゃんが降りてきて、改札口に向か 
う下り階段の前で、どうやって手押し車を降ろそうかと、手すりにつかまりながら 
ガタガタやってた。ここで婆ちゃんを助けたら俺は電車に乗れず、会社訪問に遅刻 
するかもしれない。でも降りてきた客は誰一人助けようとしない。どうしよう・・・。 




結局、婆ちゃんの手押し車を階段の下まで降ろして電車を1本見送ってしまった。 
ホームに戻る俺の背中から婆ちゃんの「ありがとうございます、ありがとうございます」 
っていう声が何度も聞こえた。 
はあ~、この不況で厳しい時にまた1社落としたかなあ、とか考えながら次の電車 
を待ってた。そしたら突然後ろから肩を叩かれて「久しぶり、いいとこあるやん」 
っていう女性の声が聞こえた。小学校の時、同じクラスだったY子だった。 
(ここで皆は美人との出会いを期待すると思うけど、ごめん、期待ほどじゃない) 
なんと俺の行動の一部始終を見ていたそうな。 
詳細は省略するけど、Y子とは次の電車の車中で色々話せて、うまい具合に打ち 
解けて、結局はまあ、いい感じになりましたわ(ご想像にお任せします)。 

案の定、会社訪問は遅刻、ええ、印象悪くしてこの会社落としましたよ。 
でも、そのすぐ後に今勤めてる会社の内定もらえたから良かったけど。 
あの時、婆ちゃんを助けず、電車に飛び乗ってたら・・・。 
人生何が幸いするかわかりません。 

Source: てんこもり。






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