【実話】「孫なんていらないんだ!」とブチギレていた父 → 孫が生まれた結果…



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みなさんにはお子さん、もしくは甥っ子さんや姪っ子さんがいらっしゃるだろうか? 理由はよくわからないが、とにかく甥っ子も姪っ子も目に入れても痛くないほど可愛いし、自分の子供はそれに輪をかけて可愛いものだ。

私、P.K.サンジュンにも子供と姪っ子が1人ずついるのだが、んまー、やっぱり2人とも狂おしいほど可愛い。ところが2人が生まれる前、なぜかその存在を断固として否定していた男がいた。私の父、ヨシオさんである──。

・孫が生まれる前の父

孫がいない私にはわからないが、一般的に「孫はとにかく可愛い」らしい。なんなら自分の子供よりも孫の方が可愛いとも聞くから、それはそれは強烈な “超ド級の愛らしさ” なのだろう。

あれは今から4年ほど前のこと。私の妹が妊娠し、父にとってはそろそろ初孫が生まれそうなタイミングであった。父はとんでもなく頑固な一面がある反面、子供には深い愛情を注ぐ人で、母が他界してからは子供たちへの情愛が強烈になっていた時期でもあったハズだ。

その日は、私、父、妹と妹の旦那さん(私にとって義理の弟)らと食事をしていたのだと記憶している。父にとって初孫ということは、私にとっても初の姪っ子。日増しに大きくなる妹のお腹をさすりながら、これから生まれてくる新しい命に思いを馳せていた。

・突然の「孫はいらない」発言

当然、父も喜んでいた……と言いたいところだが、どうやら口数も少なくご機嫌ななめな様子である。面倒なので放っておいたのだが、しばらくすると父がややキレ気味に「個性的すぎる孫論」を説き始めたのだ。

「いいか、お前らよく聞け。田中くん(妹の旦那さんのこと)、これは変な意味で言ってるんじゃないから誤解しないでくれよ。私はね、本当は孫なんかいらないの! 孫が欲しいなんて思ったことは1度もないの! なぜなら子供たちが1番可愛いから!!」




「これはね、親にならないとわからないの。自分の子供だもん、そりゃ1番可愛いに決まってるさ。田中くん、これは変な意味で言ってるんじゃないんだよ。でもね、子供は自分の血が半分だろ? 孫ってのは1 / 4じゃない? 変な意味じゃないんだけどね」

「だからね、私はね、本当は孫なんていらないの。子供たちさえいればそれでいいの! 孫が生まれてきたってお前らより可愛いハズがないじゃない!! 本当ね、変な意味じゃないんだけど、私は孫が生まれるのが楽しみではないの。お前らより可愛いハズがないから!」

予期せぬブチギレ独演会にうろたえつつも、その日の食事会は終わった。やがて妹の子供が生まれ、そして私の子供も生まれて2人の孫を持つことになった父。つい先日、父が家族部屋に送ってきたLINEの内容はというと──。

「NHKのニュースで、帰省からUターンする人を見送るジジ・ババを見てるんだけど、涙を流す気持ちがわかるよ。〇〇と〇〇(孫の名前)はやっぱり可愛い。会いたい! 動画送って!」

これ以上の “手のひら返し” があるだろうか? 言葉をやわらかくして “心変わり” でもいい。生まれた孫が可愛いのは全然いいのだが、あの日あの時あの食事会で「なぜあそこまで盛大にブチギレたのか?」はいまだに謎が残る。そのことを父につっこむと、

うるさいよ!! しつこいんだよお前は!!!!!

……と、またブチギレられてしまった。

孫を持つその日まで、私には孫の可愛さはわからないが、どうやら孫というのは本当に可愛いらしい。「子供の方が可愛いに決まっている!」とブチギレていた人さえ、メロメロにしてしまうのだから──。

執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.


Source: ロケットニュース24






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