カナダ政府、給与計算部門をクビにして導入したIBMのシステムが使い物にならず840億円の損失を生み出す



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カナダ政府は、部門の人員コストを削減するために給与計算部門を廃止してIBMのシステムを導入したが、システムは正常に職員たちの給与を計算せず問題となり、820億円の損失を生み出したという。

カナダ政府は2008年、部門の人員コストを削減するために給与計算部門を廃止し、IBMから給与計算システム「Phoenix Pay System」を導入しました。しかし稼働したシステムは正常に職員たちの給与を計算せず問題となり、事態を終息させるために現カナダ政府が約10億カナダドル(約820億円)を投入する事態にまで発展しています。

IBMからPhoenix(フェニックス)を導入する事業、通称「フェニックス・プロジェクト」は、2008年にカナダ保守党政権時代に、政府の給与計算を中央でコンピューターで集中して行うために実施されました。IBMは、Oracleのソフトウェアを使った給与計算システムのインストールと運営サポートをするデリバリー契約を受注しました




2015年に政権与党がカナダ保守党からカナダ自由党に替わることでカナダ自由党のJustin Trudeau氏が首相に就任し、数カ月後の2016年にシステムは稼働しました。しかし、このシステムは最初から正常に動作しませんでした。何人もの職員の給与の支払い額が多くなったほか、逆に給与が限りなくゼロになってしまった職員がいるなどの問題が起き、さらにこの問題を修正するためのリクエストが大量に送りつけられることで、問題はさらに雪だるま式に大きくなりました。

カナダ国中で働いている26万人以上の連邦公務員の給与が未払いになるという懸念は依然として解決しておらず、問題への対処としていくつかの主要な財務上の決定を延期せざるを得ない状況です。職員たちは、さらに多くの問題が発生して給与が変化することを恐れて、昇進や退職を辞退しました。稼働して2年が経過した2018年では、一部の職員たちの給与にまだ問題が発生しており、最新の未処理データは38万件以上にものぼります。
続きはソース元から
http://gigazine.net/news/20180305-ibm-payroll-system-costing-billion/

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Source: IT速報






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